「なんとなく、合いそうな気がして」

お見合いの感想で、いちばん多い言い方かもしれません。理由を聞いても、うまく言葉にならない。でも、その直感はけっこう当たります。

問題は、その直感が何を見ているのかを、本人が知らないことです。

直感は、過去の経験がまとめて出てきたものです

合いそう、合わなそう。会って数分で出るこの感覚は、根拠がないわけではありません。これまで接してきた人の記憶が、言葉になる前に出てきているだけです。

だから外れることも当然あります。前に似た雰囲気の人と嫌な思いをしていれば、目の前の人とは関係なく「合わない」が出ます。

直感を無視する必要はありません。ただ、直感が何を拾ったのかを、あとから言葉にしてみてください。「話す速さが合わなかった」「食べ方が気になった」。そこまで下りると、次のお見合いで見るところが決まります。

「価値観が合わない」は、あとから出てきます

交際が進まなかった理由でも、離婚の理由でも、上位に来るのが「価値観が合わない」です。

不思議なのは、最初は合っていると思って進んでいることです。合わないと分かっていて進む人はいません。

合わないと気づくのは、たいてい生活が始まってからです。そして気づいたときには、どちらかが相手に合わせる形になっている。押し付けが始まるのは、そのあとです。

価値観は、暮らしの中の小さい選択に出ます

価値観という言葉は大きすぎて、面談で聞いてもうまく答えられません。だから、場面で聞くようにしています。

たとえば、休みの日に家族で餃子を包んで焼く。この一場面でも、考え方は分かれます。

  • 手間をかけて一緒に作りたい
  • 子どもが喜ぶ顔を見たい
  • 疲れているから、今日は買ってきたもので済ませたい

全員が同じ気持ちなら問題は起きません。ずれたときにどうするか、そこが価値観です。

共働きで、家事は外にお願いする。それも一つの形です。どちらが楽をしたいかで揉めるより、二人とも楽になる方法を選ぶ。正解はひとつではありません。

条件で選ぶと、条件が返ってきます

相手に求めるものがはっきりしているのは、悪いことではありません。ただ、求めた分だけ、相手からも求められます。

収入の高い仕事には、そのぶんの時間の使い方や生活のリズムがついてくる。条件だけを見て決めると、その生活ごと引き受けることになったとき、話が違うとなります。

条件は入口として使ってかまいません。決め手にすると、あとで苦しくなります。

合わないのではなく、まだ知らないだけのこともあります

初対面でお相手の性格は分かりません。自分自身にも迷いがあり、コンプレックスもある。その状態で「合う・合わない」を判定しようとすると、たいてい厳しめに出ます。

婚活がうまくいかないという方のお話を伺っていると、相手のことより先に、自分がどう暮らしたいかが霧のようになっていることが多いです。

自分の輪郭が見えていないと、合っているかどうかも判断できません。順番としては、こちらが先です。

で、次のお見合いで何を見るか

感じたことを、その日のうちにひとつ言葉にしてください。良かったところでも、引っかかったところでもかまいません。

それを何回か続けると、自分の直感が何を見ているかが分かってきます。分かってしまえば、条件表を眺めるより早く決められるようになります。

出会いがない。会っても続かない。何をどう頑張ればいいのか分からない。どれも一人で考えると堂々巡りになります。話しながら整理したいときは、持ってきてください。

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