婚活を始めると、結婚式に呼ばれる機会が急に増えることがあります。同世代がまとまって動く時期だからです。

そこで毎回ひっかかるのが、ご祝儀まわりの作法だと思います。金額はいくらか。袋はどれを選ぶか。お札はどちら向きか。

調べれば出てくる話ではあるのですが、当日の朝にコンビニで袋を買って慌てる、というのはよく聞きます。一度覚えてしまえば一生使えるので、ここで整理しておきます。

ご祝儀の相場

一般的なマナーとして、新郎新婦との関係ごとに目安があります。

新郎新婦との関係 ご祝儀の相場
兄弟姉妹 約5万円
おじ・おば 約5〜10万円
いとこ 約3〜5万円
勤務先の上司 約3〜5万円
勤務先の同僚・部下 約3万円
友人・知人 約3万円

親族の幅が広いのは、関係の近さで変わるからです。自分が既婚か独身か、年齢はいくつか。迷ったら、同じ立場の親族に合わせるのがいちばん安全です。ここだけは家ごとの慣習が強く出ます。

金額は4万円のような偶数を避ける、という考え方が広く使われています。割り切れる数字を嫌う、という理由です。3万円か5万円に寄せておけば、まず外しません。

参考:最近のトレンド

参考までに、近ごろの実際の金額はこのように変わりつつあるようです。

新郎新婦との関係 相場 平均額
友人 3万円 3.0万円
同僚 2〜3万円 非公表
部下 3〜5万円 非公表
上司 3〜5万円 4.4万円
恩師 3〜5万円 4.1万円
親族 3〜10万円 7.7万円

出典:ゼクシィ結婚トレンド調査2024(全国推計値)/株式会社リクルート

数字が動いているのは、同僚のように立場の幅が広いところです。基本は上の表で押さえておいて、迷ったときにこちらを見る、くらいでちょうどよいと思います。

「寿」と「お祝い」は使い分けます

ご祝儀袋の表書きです。デザインが華やかでも、書かれている文字で用途が変わります。

  • 寿……結婚祝い、還暦祝いなど。これから先も長く続いてほしいお祝い
  • お祝い……成人祝い、出産祝いなど。単発のもの、何度あってもよいもの

結婚式は「寿」です。売り場では並んで置かれているので、買う前に表書きを見てください。

ご祝儀袋は、水引がほどけないものを

いまは100円均一のご祝儀袋にも、きれいなデザインのものがあります。見た目で選んでも構いません。ただ、ひとつだけ外せない条件があります。

水引がほどけない結び方のものを選ぶことです。

引っ張ると結び直せるものと、結び直しができないものがあります。結び直せるほうは、何度あってもよいお祝いに使うものです。結婚式は何度もあってよいものではないので、ほどけないほうを選びます。

売り場で判断がつかなければ、袋に「結婚祝」と用途が書かれているものを取れば大丈夫です。

お札の入れ方と、金額の書き方

お札の向き

新札を用意します。前もって銀行で替えておくのが確実です。

中袋は、折り目が開く側が裏。お札は肖像画のある面が表です。この2つの表を揃えて、肖像画が袋の入り口に近くなるように入れます。向かい合わせにはしません。

一万円札の肖像画は、2024年から渋沢栄一に変わっています。向きの考え方は同じです。

金額は旧字体で

中袋の表側に金額を書きます。3万円なら「金 参萬円」です。裏側に住所と名前を書きます。

中袋の書き方。表側の中央に「金 参萬円」と旧字体で縦書きし、裏側の左下に郵便番号・住所・氏名を縦書きで記入した図

旧字体を使うのは、あとから書き足せないようにするためです。一・二・三は、線を足すだけで別の数字になってしまいます。

  • 1 → 壱
  • 2 → 弐
  • 3 → 参
  • 5 → 伍
  • 10 → 拾
  • 万 → 萬
  • 円 → 圓(「円」のままでも構いません)

末尾の「也」は、書いても書かなくてもどちらでも構いません。昔は円の下に銭という単位があったので、ここで終わりですと示すために使われていたものです。いまは銭がないので、なくても困りません。

名前は「寿」より小さく書きます

表書きの下段に、自分の名前を書きます。

このとき、「寿」より小さく書いてください。お祝いの場なので、主役はあくまで「寿」の文字のほうです。自分を大きく出す場面ではありません。

見落とされがちですが、受付に並ぶと意外に目立つところです。

袱紗に包んで持っていきます

ご祝儀袋は、袱紗(ふくさ)に包んで持参します。買ったときのビニール袋のまま出す、ハンカチで包む、というのは避けたいところです。

袱紗はお葬式でも使えます。持っていなければ、この機会に一つ。

  • ポケットタイプ……左のポケットに入れ、右側が上になるようにします
  • 小風呂敷タイプ……結婚式は 左 → 上 → 下 → 右 の順に畳み、右側が上になるようにします

お葬式は逆で、右 → 下 → 上 → 左 です。着物の合わせ方と同じ向きだと覚えておくと、迷いません。

作法は、相手を立てるための道具です

ここまで細かく書きましたが、覚えてほしいのは順番のほうです。

ご祝儀の作法はどれも、主役は自分ではないという一点から来ています。名前を小さく書くのも、袱紗に包むのも、新札を用意するのも、相手を立てるための形です。

この感覚は、そのままお見合いやデートでも効きます。相手を立てられる人は、どこの場でも好かれます。逆に、細かいマナーを知っていても、それを人に指摘して回ると敬遠されてしまう。作法は自分が使うものであって、人を測る物差しではありません。

結婚式に呼ばれる機会が増えてきた方は、婚活のタイミングとしても悪くありません。周りが動いているときは、自分も動きやすいものです。

マリクションは仕事終わりでも相談できる夜型の結婚相談所です。式の帰りに「そろそろ自分も」と思った、という方も来られます。

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